「みたままつり」に思う








七月はお盆の月として国民に親しまれ、家庭ではお墓参りや迎え火を焚いて祖先のみ霊を供養するが、靖國神社ではこのお盆の期間に合わせ、7月13日から16日の間、「みたままつり」が盛大に斎行される。終戦の翌々年(昭22年)から実施されているというから、今年は第56回目である。

戦友連会報第6号(昭44年7月号)を見ると、こう書いてある。「戦友連は今後、靖國神社の境内において独自のP・R活動を実施することを決定した。そして、その第一回の実践が7月13日〜16日の『みたままつり』におけるP・R活動および署名運動でした。」

この記事によると、靖國神社境内での戦友連の広報活動は、この時から始まった。それから三十四年間、「みたままつり」は益々盛大になり、今では名実ともに東京の風物詩となっている。そして多くの老若男女がお詣りし、英霊に手を合わせておられる。ありがたいことだ。

だが、戦友連は今年で最後だ。若者よ! 老兵亡きあとの後継を頼む。

長年一緒にやってきた戦友皆様、日の丸歌手寿川有里様、睦太鼓のご一同様 等々、本当にご苦労様でした。

ふと見上げれば、今年から永代献灯になった戦友連の献灯10灯が、心なしか普段より一際明るく輝いていた。




(廼島 哲郎  記)








平成14年7月25日 戦友連402号より


【戦友連】 論文集