アメリカは日本を
守ってくれるか





孫・・・アメリカとソ連の冷戦時代は、日本がアメリカ 側についてさえいれば、アメリカは日本を守ってくれ たかも知れないけれど、今は守ってくれるかどうか分 りませんね。


私・・・そうだよ。今は貿易摩擦などで日本とアメリカ の間もギクシャクしているし、いざという時、どこま で助けてくれるか疑問だね。

それよりも何よりも、自分で自分の国を守らないで、 よその国に助けて貰おうなんて考え方は、妾根性とで も言うのかな、アメリカの属国になったようなもので、 独立国として恥ずかしいことだよ。



孫・・・社会党や共産党は、自衛隊をへらそう、へらそ うと言っているし、最近はまた不戦決議をしようなど と言っているけれど、どういう積りなんですかね。


私・・・戦争はこちらから仕掛けなくてもいつでも起き る。世界を見ても、戦争のない日なんて一日もないだ ろう。

この前の阪神大震災と同じさ。災害は忘れた頃に起 こるものだよ。危機管理ということは、何もない、平 和な時にこそやって置くものだ。社会党や共産党は、 日本は絶対に安全な国だと思っているんだろうな。



孫・・・阪神大震災で自衛隊の有難さが分った筈なのに、 おかしいですね。


私・・・とに角あの連中は、軍服を着た人間はすべて嫌 いなのさ。必要か必要でないかの問題ではない。だか ら成人式に自衛隊員が出席しようとすると、反対した りする。憲法の第十一条に、国民はすべての基本的人 権の享有を妨げられない―――とあるのにね。人権、人 権とやかましくいう人に限つて、自衛隊員の人権は平 気で無視する。それというのも、自衛隊というものが 違憲か合憲か、論議があるからさ。

だから第九条を改めて、防衛のために軍隊を持つと いうことをハッキりさせることが何よりも必要なのさ。



孫・・・学校で僕達は、平和が大切ということは厭とい う程教わったけれど、防衛ということは何も習わなかっ たような気がするな。しかし本当は大切なことなんで すよね。


私・・・いつか新聞の世論調査で見たと思うんだけれど、 いざという時、あなたは生命の危険を冒しても国を守 ろうとしますかという問いに対して、韓国やその他の 国の青年達は、九十%以上がすると答えていたのに対 して、日本の青年達は、せいぜい五十%位しかすると こたえていなかったように思うよ。軍隊は悪いんだ、 戦争は悪いんだ、ばかり教わっていると、そういうこ とになるんだね。



前ページ 表紙目次 次ページ